女性の髪の悩みにおける代表格「切れ毛」や「枝毛」。
切れ毛のある髪はごわつき、見た目も美しくありません。切れ毛の場合はトップ部分に出やすいため、分け目が目立ちやすくなるのも悲しいですよね。
切れ毛・枝毛が出はじめたのなら、薄毛のサインかもしれないと考え、早めの対策をしましょう。
切れ毛・枝毛の原因と対策をたっぷり解説していきます!
枝毛・切れ毛はどうして起きる?
枝毛・切れ毛の原因を明確にするため、まずは髪の構造からチェックしていきましょう。
髪の構造とは?
毛髪は、3つの層が重なってできています。
真ん中がコルテックス、内側の芯の部分がメデュラ。一番外側はキューティクルと言い、髪の内部にある水分やたんぱく質が流れ出ないための役割を果たしています。
キューティクルが剥がれると、髪に含まれている栄養や水分が出ていってしまい、毛先が徐々に枝分かれしはじめます。その症状が進行すると、枝毛になるのです。
また、一旦剥がれてしまったキューティクルが元に戻ることはありません。
髪の保水力もなくなり、次から次へと水分が流出してしまうことから、髪のぱさつきにもつながります。
そして枝毛が増加するとタンパク質も失われ、髪の潤い、ハリも消えていきます。
枝毛・切れ毛と「薄毛」の原因は同じ
切れ毛や枝毛によって薄毛がもたらされるわけではないものの、少なからず頭皮に影響を与えることは違いありません。
切れ毛をそのままにしておくと水分やタンパク質がどんどん逃げて地肌が乾き、硬くなります。そして髪がうまく育たず、ボロボロになってしまいます。
切れ毛や枝毛が発生する原因は、血流、乾燥、ホルモンバランスの乱れと言われていますが、これらはどれも「薄毛の原因」と同じ。薄毛も、枝毛や切れ毛も、頭皮に栄養が行き届いていないためトラブルが起きてしまうのです。
お手入れをしていないと髪は痛みやすくなり、頭皮にも悪影響をもたらすため、しっかり意識的にケアすべきでしょう。
枝毛・切れ毛の具体的な原因とは?
切れ毛・枝毛は、日常のあらゆる習慣から生まれます。
それでは、具体的にどのような習慣から影響を受けるのか、チェックしていきましょう。
カラーリングやパーマ
カラーリングやパーマでは、非常に強い薬剤を使ってキューティクルを開き、内側にあるケラチン繊維を壊します。薬剤の刺激は頭皮にもダメージを与えるため、繰り返していると髪が育ちにくい状態に陥ってしまいます。
か細い髪は枝分かれしたり切れたりしやすくなり、結果として切れ毛・枝毛が増えていきます。
髪の自然乾燥
髪がボロボロになっているとき、濡れた髪を自然乾燥するのは逆効果!
濡れた髪は、少しキューティクルが開いた状態になっています。この状態では外からの刺激に弱いため、ちょっと摩擦や刺激からダメージを受けやすくなっています。
さらに、生乾きの状態が続くと雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮が荒れてフケやかゆみが発生。頭皮のトラブルは、抜け毛にもつながります。
紫外線
厳しい紫外線を浴びた髪はキューティクルが剥がれ、そこからタンパク質や水分が流出していきます。それに伴って髪がボロボロになることから、枝毛・切れ毛の原因になるのです。
紫外線は髪を作り出す毛母細胞にもダメージを与え、発毛機能も弱くなります。
うるおい不足
乾いた空気に長時間触れた髪は、次第にキューティクルが剥がれやすくなってしまいます。
頭皮は乾燥すると、皮脂と水分のバランスが乱れます。フケ・かゆみにもつながり、頭皮環境が乱れて薄毛を招きます。
極端なダイエット
ダイエットによって身体が栄養不足に陥ると、生命活動との直接的なかかわりが薄い髪への栄養分配が、自然と後回しになります。
それにより髪の栄養が不足しがちになり、十分に育たずに枝毛や切れ毛ができてしまいます。
女性ホルモンの低下
女性は、40代以降に女性ホルモンの分泌量が急激に減少することが分かっています。
女性ホルモンの一種である「エストロゲン」は、美しく健康な髪をキープするために欠かせません。エストロゲンの分泌量が減少すると新しい髪ができにくくなり、髪のツヤも失われ枝毛や切れ毛が増えていきます。
寝不足や強いストレス
寝不足や強いストレスは、頭皮の血行不良を招きます。
外部から補給した栄養は血液を通じて全身に送られるため、血行不良に陥ると栄養が運ばれにくくなります。切れ毛・枝毛が増えるほか、髪の成長期をキープすることも難しくなるため、薄毛が増えてしまうのです。
身体の内外からきれいな髪を作ろう
ヘアケアでは「健やかな髪をつくる」、「現在生えている髪の健康をキープする」という2つのポイントが重要!髪のダメージを抑えたヘアケアのポイントと、髪の健康のために見直したい生活習慣について解説していきます。
パーマやヘアカラーを少なくする
ダメージを受けた髪は自己修復ができないため、どんどんダメージが蓄積されてしまいます。枝毛・切れ毛の初期症状とも言える「髪のパサパサ感」が気になりはじめたら、しばらくのあいだカラーやパーマを控えましょう。
カラー頻度の目安は、1か月半から3か月。
パーマ頻度の目安は1か月半から半年程度、間隔を開けてください。
どうしてもカラーやパーマをしたいのであれば、美容師さんに相談しながらなるべく刺激のない薬剤を選んでもらいましょう。
正しいブラッシングを心がける
ブラッシングの際、根本からブラシを入れるとひっかかった髪が頭皮にダメージを与えやすくなります。
ブラッシングは毛先からはじめ、続いて真ん中、最後に根元と順番にとかし、髪を絡ませないようにしましょう。
ロングヘアは特に絡まりやすいため、順番を守ってしっかりブラッシングしてください。
髪の乾燥が気になるのであれば、猪や豚のような獣毛のヘアブラシがおすすめ。獣毛のヘアブラシは、髪に油分を与えてナチュラルなツヤ髪に導いてくれます。
トリートメントでキューティクルを守る
トリートメントには頭皮を保湿し、ダメージを修復する機能があります。シャワー中に使うタイプと、洗い流さないタイプがありますが、乾燥や枝毛・切れ毛の対策には、洗い流さないトリートメントがおすすめです。
洗い流さないトリートメントは、キューティクルを整え、ドライヤーの熱から髪を守ってくれます。
まず、手のひらに1プッシュから1.5プッシュ出し、両手をすりあわせて伸ばしてから髪に馴染ませていきます。頭皮にはつけないように気をつけ、髪の中間~毛先につけてください。
保湿成分の含まれたシャンプーを使う
洗浄力の高いシャンプーを使っていると、キューティクルが傷つき髪が縦に割れやすくなります。
髪を守るためには、強い刺激を受けない、優しい洗いあがりのシャンプーを選びましょう。特に、弱酸性シャンプーは心地いい洗浄力が特徴です。
また、髪や頭皮の乾燥予防には、保湿成分が含まれたシャンプーを選んでください。
ドライヤーを使いすぎない
熱はダメージのもと。ドライヤーを当てすぎると、タンパク質が変性してダメージになってしまいます。
ドライヤーは近づけすぎると火傷にもつながるため、使用時には髪から20㎝ほど距離をとってください。
髪を乾かすときは、前髪の生え際→頭皮全体→毛先という順番を意識すると、短い時間でもスムーズに乾かすことができます。
頭頂部の分け目をカバーするときには、上からドライヤーを当てずに、根元を立ち上げてから髪を反対側へもっていき、下から乾かしてください。
根本がふんわりと立ち上がり、分け目の薄毛が目立たなくなりますよ。
紫外線対策
紫外線もキューティクルを壊すため、紫外線対策は丁寧に行いましょう!外出時は、日傘や帽子を使って頭皮や髪を守ることを忘れずに。
特に分け目は紫外線が直接当たってしまうため、UV対策用のヘアスプレーなどの便利なアイテムも活用しましょう。
ダメージ髪は処理してしまう
ダメージを受けた髪は、ケラチン繊維が壊れてしまっていることから、放置するとダメージがどんどん広がっていきます。ダメージ髪が見つかったら、すぐにカットしてください。
ハサミを入れるとき、斜めに入れるとまた枝毛が出来やすくなるため、直角にハサミをいれるのがポイント!痛んだ部分の5㎝ほど上から切ってください。
食事の栄養バランスを見直す
枝毛・切れ毛のためには、内側から予防することも大事!
栄養バランスの整った食事を心がけ、髪を作る「タンパク質」、育毛を促進する「亜鉛」、タンパク質の吸収をサポートする「ビタミンB」、タンパク質の合成を手助けしてくれる「ビタミンC」などを積極的に摂取してください。
ストレスや睡眠不足を避ける
過度なストレスや睡眠不足は、体調だけでなく発髪・育毛にも悪影響を与えます。
ストレスを感じたらすぐ発散して、毎日質のいい睡眠を心がけましょう。さらに適度な運動をすることでよりスムーズに血行促進、ストレス解消できるのでおすすめです。
髪と頭皮をケアして枝毛・切れ毛のない髪を手に入れよう
ダメージのない髪は、それだけで美しく見えるものです。
サラサラの髪はスタイリングも楽になりますし、ヘアスタイルが自由に楽しめるのもうれしいですね。
頭皮ケアを続ければ髪にハリコシを取り戻してくれるので、髪がボリュームアップして見えるようにもなります。
今回ご紹介したケアや、生活習慣の見直しによって枝毛・切れ毛のないつややかな髪を手に入れましょう!