冬には、抜け毛や乾燥、フケなどのトラブルが起きがち。
放っておくと見た目の印象が悪くなるばかりでなく、薄毛の原因にもなります。
そこで、冬に増加しがちな抜け毛の原因と、抜け毛の予防や改善につながる対策を解説していきます!
秋~冬は抜け毛に要注意!
頭皮には、10万~15万本ほどの髪の毛が生えています。
この髪の毛は一定の周期で生え変わり、正常な状態でも一日100本ほど抜け落ちます。
抜け毛があってもすぐ新しく生えるため、それが原因で薄毛になることはありません。
しかし、秋から冬の季節は抜け毛が増え、場合によっては2倍以上抜けることもあります。
抜け毛の原因に「人間の本能」が考えられます。動物の毛が季節によって生え変わるのと同じように、人間の髪も抜けているという考えです。
暖かい季節になれば治まるため、過度に気にする必要はありません。しかし抜け毛の量が極端に多い、また極端に長引いているなら注意しましょう。
季節性のものだけでなく、生活習慣や間違ったケアが抜け毛を招いているかもしれません。
放置しておくと薄毛になる可能性もあるため、早めに対策しましょう!
寒い季節に抜け毛が増えるのはなぜ?
冬の抜け毛は「蓄積された紫外線ダメージ」「冷え」「空気の乾燥」の3つがあげられます。
1:蓄積された紫外線ダメージ
紫外線は3月ごろから増えていき、8月にピークを迎えます。
夏の日差しを多く浴びていると、髪や頭皮にはダメージが蓄積されていきます。
日差しを浴びた頭皮は、紫外線に対抗するため角質が硬く、髪が生えづらくなります。こうして頭皮環境が悪化することで、秋冬に抜け毛を招きます。ダメージを受けた直後に髪が抜けるわけではないため、寒い季節になってから抜け毛に気づきはじめるようです。
2:冷え
毛根の毛母細胞が働き、分裂・角化することで髪の毛が作られています。
髪を育てるのに必要な酸素と栄養は血液を通じて毛根に送られるため、育毛には血行促進が欠かせません。
寒い季節、冷えによって血行が滞ると、十分な酸素と栄養が運ばれず、健康な髪が育ちにくくなってしまうのです。
血行不良によって、頭皮だけでなくお肌のトラブルも招きやすくなるため注意が必要です。
3:空気の乾燥
頭皮の表面は、皮脂と汗による皮脂膜で覆われています。
皮脂膜はバリア機能として、摩擦や細菌といった外部刺激から頭皮を守り、頭皮のうるおいが蒸発するのを防ぎます。うるおい不足によってバリア機能が壊れると、ダメージに過敏に反応しやすくなり、炎症やかゆみ、赤みが起きやすくなります。
頭皮のターンオーバーが乱れると、角質がとれやすくなりフケなどのトラブルにもつながります。
皮脂の分泌量は、環境からも影響を受けます。乾燥しやすい冬は皮脂の分泌量も減っていき、髪の内側の水分も失われるため、パサパサになります。ブラッシングをするときにも静電気が起きやすくなり、髪質も悪化。
30代後半からは、分泌される皮脂量も減っていくため、ますます冬のヘアケアが欠かせなくなります。
シャンプーが乾燥のもとになることも!
気温や湿度の影響を受ける冬は、頭皮が乾燥しがち。
夏と同じシャンプーを使っていると、皮脂を取り除きすぎる可能性もあります。乾燥肌の人は特に、いつもと同じ成分でも刺激に感じられるかもしれません。
シャンプーのあと、かゆみやフケの症状が出るのであれば、シャンプーが合っていないかもしれません。一度、見直してみましょう。
乾燥によって脱毛症を招くことも!
ときには、頭皮の乾燥で肌トラブルが起き、それによって脱毛症を招くことも。
代表的な症状に「ひこうせい脱毛症」と「脂漏性脱毛症」が挙げられ、両方とも頭皮の皮脂が減少することで起きてしまいます。
ひこう性脱毛症は、角質層が剥がれ落ち、小さなフケが大量に発生します。
脂漏性脱毛症は、不足した皮脂を補うために過剰分泌が起き、大きめのベタついたフケが落ちます。
頭皮トラブルを改善すればどちらも治まりますが、悪化すれば抜け毛にもつながります。大量のフケが出ているときは、早めに皮膚科へ足を運んでください。
冬の抜け毛予防&対策方法
冬の抜け毛対策には、ヘアサイクルの乱れや冷え、乾燥などを幅広く予防・改善が必要です。
毎日の生活の中では、次のようなポイントを意識しましょう。
質のよい睡眠にこだわる
睡眠中は、成長ホルモンが多く分泌されます。
成長ホルモンは新陳代謝を促し、日中に受けたダメージの修復や、髪の成長を促進します。
夜は日付が変わる前に布団に入り、質のいい睡眠を確保しましょう。また、スマホやパソコンのブルーライトは脳を覚醒させるため、寝る前の操作は避けてください。
食生活の改善
冬の頭皮を健康状態へ導くためには、バランスいい食事も欠かせません。
髪を作るタンパク質や、タンパク質の働きをサポートするビタミン類、ミネラルを意識的に摂取しましょう。
特に、頭皮の新陳代謝活性化に効果的な「ビタミンA」や血行を促しコラーゲンを生成させる「ビタミンB群」はしっかり摂取してくださいね。
お風呂で血流を促そう
忙しいときには、お風呂をシャワーですませる人も多いと思いますが、冬の冷え対策としてなるべく湯船につかりましょう。
冬のお風呂は40~42度をキープすることがおすすめ。
時短のためには炭酸の入浴剤を活用しましょう。
温浴効果を高めるとともにリラックス効果もアップし、自律神経を整えられます。
適度なスポーツ
効率的に血行促進するため、ストレッチやヨガ、ウォーキングのような運動を生活に取り入れましょう。
何より重要なのは、継続すること。
まずは一駅分ウォーキングするというように、無理のない程度からはじめましょう。
女性専用育毛剤を活用
冬の髪や頭皮へのダメージを予防・改善するためには、女性用育毛剤も活用しましょう。
女性のために作られた専用育毛剤は、敏感なお肌も優しく保湿します。さらに有効成分を毛根に届け、髪の成長をサポートしてくれます。
育毛剤を選ぶときは、継続利用を考慮し、品質とコスパにこだわりましょう。
頭皮マッサージ
末端にある頭皮は、血行が滞りやすいパーツです。抜け毛防止として、血行促進のための頭皮マッサージをしましょう。その際、手が冷えていると頭皮マッサージ効果が半減するので注意!
入浴後のように、身体が温まっているタイミングや、手をすり合わせて温めてからマッサージしてください。
マッサージには人差し指・中指・薬指の3本だけを使います。生え際から頭頂部へと、爪を立てず優しくほぐしていきましょう。
シャンプーの見直し
さっぱり系シャンプーは皮脂を除去しすぎるため、冬の乾燥でデリケートになった頭皮には低刺激のシャンプーを使いましょう。
ドラックストアやスーパーで手軽に購入できる市販シャンプーは、ほとんどに石油系界面活性剤が使われています。
これらは泡立ちや香りがいい上にリーズナブルで人気ですが、洗浄力・脱脂力が強すぎるため乾燥を招きやすくなります。
冬の乾燥対策には、アミノ酸シャンプーを意識的にチョイスしてください。
アミノ酸系シャンプーは「ココイルグルタミン酸」や「ラウリン酸」が成分表に明記されています。
抜け毛が目立っているなら、さらに育毛成分も配合されたシャンプーを選ぶことで、頭皮を労わりながら育毛ケアもしましょう。
ヘアオイルやブラシを利用しよう
髪の乾燥が気になるなら、髪をコーティングするヘアオイルやヘアクリームでケアしましょう。オイルやクリームは、ブラッシング時の静電気防止にもつながります。
また、キューティクルを守るため、ブラシは猪毛や豚毛といった獣毛ブラシをチョイスしましょう。
育毛ケアに、正しいブラッシングは欠かせません。こちらの記事で、正しいブラッシングのやり方を確認してみてください。
加湿器で湿度をキープ
冬の乾燥対策には、加湿器を使って部屋の湿度を上げることもおすすめです。
加湿器がないのなら、濡れタオルを干したり、お水をグラスに汲んで並べておいてもかまいません。冬風邪予防にもつながるので、ぜひ試してくださいね。
冬は抜け毛が悪化しやすい季節!最適なヘアケアとは?まとめ
冬の抜け毛はケア次第で気にならなくなる!
冬の抜け毛は、頭皮を健やかな状態にキープすることで改善できます。
生活習慣や食生活の改善、その他さまざまなケアの見直しをすることで、乾燥にも負けない健やかな頭皮環境を目指しましょう。
もし、すでに抜け毛が目立っているのなら、育毛剤や育毛シャンプーも使ってみてください!