このページを検討リストに保存する近年、話題を集めている「ノンシリコンシャンプー」。頭皮を労わってくれるシャンプーだと言われていますが、薄毛・抜け毛への効果はあるのでしょうか？
シリコンシャンプーとの違いや、ノンシリコンシャンプーの育毛効果についてご紹介していきます！
ノンシリコンシャンプーとはどんなもの？
雑誌やCMでも取り上げられ「ノンシリコンシャンプー」について目にする機会は多いのではないでしょうか？
「お肌にいいシャンプー」、「自然派コスメ」というイメージはあっても、具体的な特徴については分からない……という人も多いのでは？
まず「シリコン」とは、ケイ素に化学処置をした合成樹脂のこと。髪をコーティングする成分の一種です。
シリコンの中にも、天然のものから合成のものまで種類は豊富に存在します。穀物やバナナ由来のシリコンもあるんですよ。
身体に影響がないため、コスメや食品加工、医薬品にも使われており、とても身近な存在です。
ノンシリコンシャンプーと従来のシャンプーはどう違う？
ノンシリコンシャンプーと従来のシャンプーは、名前のとおり「シリコンが入っているかどうか」が決定的に違います。
ドラッグストア・コンビニで購入できるシャンプーには、多くの場合シリコンが使われています。
使用感や効果も含めて、どんな違いがあるかメリット・デメリットをまとめました。
従来のシリコン入りシャンプーの場合
メリット
・キューティクルが剥がれるのを防ぎ、髪の摩擦を起きにくくする
・ドライヤーの熱から髪を守る
・広がった髪をまとめる
・髪にツヤを与える
デメリット
・髪に残りやすい
・コーティングによって髪にいい成分も浸透しにくくなってしまう
・洗浄力が強く頭皮が荒れることもある
ノンシリコンシャンプーの場合
メリット
・洗い上がりがすっきりする
・頭皮に刺激が起こりにくい
・髪をボリュームアップできる
デメリット
・シリコンシャンプーに比べ割高
・きしみ・パサつきが起きる場合がある
シリコン配合シャンプーなら頭皮の摩擦が起きにくくなり、毛先のまとまりもよくしてくれます。シリコンそのものが安いことも手伝って、ほとんどのシャンプーに使われています。
しかし、シリコンは髪に膜を張ってコーティングする成分。シャンプーのあとに使うトリートメントの成分が浸透しにくくなったり、洗浄力が強すぎて頭皮を刺激したりといったデメリットもあります。
ノンシリコンシャンプーは頭皮や髪を労わることができる上、付着力も弱いためシリコンシャンプーよりもすっきりとした洗い上がりが実感できます。
有効成分がきちんと行き届きやすくなることかた、洗い上がりもしなやか。髪がしなっとボリュームのない状態になりやすい人、頭皮への刺激を抑えたい人にぴったりです。
ただし、注意すべきは価格。安価なシリコンでない、コーティングの役割を果たしてくれる成分を配合することで、どうしても割高になる傾向にあります。
シリコンシャンプーも、ノンシリコンシャンプーもそれぞれにメリット・デメリットがあるため、髪質や理想の仕上がりを踏まえて使いやすいシャンプーを選ぶとよいでしょう。
ノンシリコンシャンプーが人気な理由
ノンシリコンシャンプーが人気を集めている主な理由は、こちらのふたつ。
1：シリコンのデメリットを避けるため
シリコンシャンプーが避けられる原因のひとつに「シリコンによって毛穴が詰まってしまう」というものが挙げられます。
シリコンが頭皮に残り毛穴を詰まらせると、発毛を妨げる可能性があります。しかしノンシリコンシャンプーなら心配なく使うことができると、薄毛が気になる人からも人気を集めているのです。
しかし、すべてのシリコンが毛穴に悪影響を及ぼしているというわけではありません。
冒頭に記載したように、シリコンにも合成や天然などの種類が存在します。
その上、合成シリコンであればどんなものでも頭皮に害があるということでもないのです。
シャンプーやトリートメントに配合されるシリコンは、網目状の構造。髪を、べったりとコーティングするものではありません。
また、多くの場合は水溶性のシリコンであることから、お湯で簡単に落とすことができます。しっかり洗い流していれば、髪や毛穴に残ることもないのです。
それよりも問題なのは、間違った洗髪によるすすぎ残し。
リーズナブルなシャンプーには、ラウリル硫酸・ラウレス硫酸といった石油系界面活性剤が使用されることが少なくありません。
石油系の界面活性剤は強力に付着し、頭皮に残りやすいため、丁寧にすすがなければきれいに落とすことができません。
洗浄剤によって頭皮の乾燥も招きやすくなり、次第に頭皮が弱って摩擦などのダメージを受けやすくなってしまいます。結果、抜け毛や薄毛のようなトラブルにつながります。
つまり、シリコンそのものが抜け毛や薄毛の直接的な原因になるのではなく、すすぎが足りていないこと、肌質に合わないことなどよって頭皮トラブルが起きてしまうのです。
2：日本人女性の髪質が変わってきているため
かねてから日本人女性は髪が太く、ボリュームも多い傾向にあります。
昔はヘアカラーの習慣もなかったため、ボリューミーな髪のまとまりをよくすることを目的にしたシャンプーが親しまれていました。
しかし、食生活やカラーリングの習慣化によって、日本人女性の髪質が少しずつ変わっています。
年齢を重ねた女性だけでなく、若い世代でも元気のない髪に悩んでいる人が増加。その結果、髪をボリュームアップしてくれるシャンプーに人気が集まり、ノンシリコンシャンプーの評価もあがっているのです。
ノンシリコンシャンプーは薄毛対策になる？
髪には、毛周期（ヘアサイクル）があります。
髪が育っていく「成長期」、成長が落ち着く「退行期」、髪が抜ける「休止期」によって、脱毛と発毛を繰り返しています。
そして健やかな髪には、毛髪の土台となる「頭皮の状態を健やかに保つこと」が絶対に欠かせません。
もし頭皮が荒れた場合には、このヘアサイクルが乱れて成長途中の髪が抜ける、細く弱い髪しか生えなくなるなどのトラブルも起きやすくなります。
ノンシリコンシャンプーは頭皮への刺激が少なく、皮脂を取りすぎてしまう心配がないことから、頭皮環境をよい状態でキープできると考えられています。
しかし、ノンシリコンシャンプーには血行促進効果、新陳代謝活性化をつかさどる成分は配合されていません。
さらにホルモンバランスを整えるような成分もないため、産後抜け毛や更年期の女性ホルモンの減少が原因の抜け毛には効果が望めません。
一般的に、皮脂の分泌量は年齢とともに減っていくと考えられています。
30代や40代では、どうしても頭皮や髪が乾燥しやすくなることから理想の頭皮環境をキープしづらくなります。頭皮の保湿も徹底しなければなりませんが、正直なところ、シリコンシャンプーだけで十分なケアを行うことは難しいものです。
薄毛・抜け毛対策には育毛シャンプーを！
シャンプーは、髪質や目的に応じて最適な製品を選ぶことが大切です。
コツは、洗い上がりや仕上がりなどシャンプーの特徴をよく理解した上で選ぶこと。
すっきり洗うことが目的の人は、従来のシリコンが含まれたシャンプーを使うのもいいかもしれません。
ただし、正しい洗髪方法を心がけ、特に「すすぎ残し」は絶対にないよう気をつけましょう！
しかし、敏感肌、髪や頭皮の乾燥、薄毛や抜け毛のような頭皮トラブルに悩んでいる人は、シリコン入りシャンプーは避けた方が無難です。
「髪をボリュームアップしたい」「頭皮を労わるシャンプーを使いたい」という人は、ノンシリコンシャンプーもいいでしょう。さらに30代以降の代謝の衰えや皮脂分泌量の低下を踏まえると、保湿力の高い育毛シャンプーも検討すべきでしょう。
育毛シャンプーには頭皮環境を健やかな状態へ導く成分が豊富に配合され、頭皮に刺激を与える強い洗浄成分は含まれていません。必要な皮脂を残しながら、摩擦や乾燥のような刺激を受けにくい状態へ導きます。
理想的な頭皮環境をキープでき、薄毛・抜け毛予防や育毛促進の効果も期待できます。
中には、ノンシリコンの育毛シャンプーを展開しているメーカーもあるため、そちらもチェックしてくださいね！
ノンシリコンシャンプーが女性の薄毛や抜け毛予防になる？実際の効果は？まとめ
シャンプーごとに目的や仕上がりはまったく違うため、髪質との相性によってメリットやデメリットがでてきます。
最適な環境へ導くには、現在の頭皮環境をよく確認し、髪質に合うシャンプーを見極めることが欠かせません。
薄毛や抜け毛が目立ち始めた人、早いうちから抜け毛予防をしたい人は、ぜひ育毛シャンプーの利用も検討してくださいね。
